ありふれたマンションの玄関 |
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スタイロフォームで形を作って |
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靴箱上のコーナー |
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1980年代に建てられたマンションの典型的な玄関です。
ドアと床の色はグレー、壁は白の壁紙とかなり味気ないものがありました。
そこで、ヨーロッパ、イメージとしては古いスペインの家のような厚い漆喰の壁がある洞窟のような、隠れ家にきたような心地よさを楽しめる場所にしようと計画しました。
こういったドーム状のことをボールト構造というそうです。
1: 壁紙を剥がす
天井を含めすべての壁紙を剥がします。
そして、床の養生をします。 大雑把になりがちですが、養生は極力丁寧に!
2: 天井のコーナーの丸みを作る
天井の角の丸みを作ります。 まず、金属のネットを丸めてボリュームをだし、接着剤でとめます。 その上にスタイロフォームを適当なサイズに切りながら、接着剤やガムテープで固定します。
3: 漆喰を塗っていく
漆喰を適当な堅さにこね、厚く塗っていく。 漆喰が柔らかすぎると、うまく厚みがでません。 コーナーはとくに、ぎこちない面になりやすいもの。 乾いてきたら、また上から塗っていくという方法で、できるだけ厚く、柔らかい曲線がでるように手で塗っていきました。
表面はわざと凸凹をつけましたが、これは、石積みの上に漆喰を塗ったような風合いを出すためです。 でもここで、あまり規則的に凸凹をつけたり、わざとらしくするとあざとい感じになってしまうので、あくまでも丁寧にやってもこんな風になりました!といった雰囲気をだすように心がけました。
左の写真では分かりにくいかもしれませんが、天井のコーナーには小さな電球の光がやさしく周り、陰影をつくっています。 |
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01の一番上の写真に少し写っているように、元はとても味気ない感じの玄関のたたきでした。
そこで、あまり手をかけずに雰囲気を出すためにはどうしたらよいかと考え、大きめのイタリア製のテラコッタのタイルを直接上に張っていくことにしました。
1: テラコッタタイルの選択
安くて豊富な品揃えが見られるところはどこかと思案して、建築業者がお客さんを連れて行くようなショールームにでかけました。
99年当時は、素人さんに売らないわけではないけれど、ちょっと迷惑なのよね!!といった扱いをうけました。 それでも、かなり手ごろな価格で購入できるので、その店で購入しました。
表面にはかなりの凹凸があります。
サイドもまっすぐではなく凸凹があります。 こんな揺らぎがある風合いが気にいりました。
2: タイル張りと目地埋め
オリジナルのたたきの上に直接ボンドでテラコッタタイルを貼り付けます。 目地は白の目地セメントをポリバケツで練り、ゴム手袋をはめた手で、一気に埋めていきます。
目地埋めようの小さな道具を買いましたが、結局活躍の場はありませんでした。 指でセメントを埋め込むのが一番きれいにいくようです。 セメントが、乾ききらないうちに、雑巾で、タイルに付いたセメントをきれいにぬぐって出来上がりです。 |
玄関前の廊下には少しのくぼみが・・・ |
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コンパネと廃材でニッチの枠作り |
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After 出来上がり |
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ヨーロッパの石作りの家の厚い壁には、ところどころにニッチがあります。 ニッチの存在によって壁の厚みが強調され、 厚い堅牢な壁に守られている安心感に包まれます。
ニッチには小さな絵がかかっていたり、置物がさりげなく飾ってあったりして・・・。 そこに小さなライトの光が当たっていたりするのを見るに付け、あんな場所が我が家にもほしいと考えていました。
ということで、玄関に作ることにしたのです。 ニッチにはアールヌーボー風?のランプをかざることにしました。
1: 材料を決める
使わなくなった古い本棚がありました。 この両側面の板と、横板の一部を再利用することにしました。風合いのない合板ですが、厚みがありかなりの重量もささえられそうなこと、そして表面は漆喰で塗り固めるので考慮する必要がないため、これにしました。
そのほかに必要な木材は、コンパネを切って使います。
2: 枠組み作り
天井から床まですべてが覆われていないとおかしいので、縦に設置する板は、床と天井の間のサイズぴったりにします。
ニッチの上下左右は、かなりの厚みがないとかっこうわるくなります。 そこで、横板二枚ずつを少し間隔をあけて渡していきます。 縦方向にも、サイドの板に合わせて内側にコンパネで板を立てます。
あらかじめニッチの部分の穴をあけたコンパネで前面を覆います。
これで、厚みのある壁を演出するわけです。前面とニッチの内側を、できるだけ厚く漆喰で塗っていきます。 この作業も手で行いました。 漆喰は強アルカリなので、皮膚に付くとかぶれます。 私は、二重にゴム手袋をしました。 肘の上までくるゴム手袋があるので、そういったものを使うことをお奨めします。
ニッチの内側は、コーナーが丸みを帯びるように、たっぷりの漆喰で丸く丸く仕上げていきます。
前面は、自然な感じに、できるだけ凹凸をつけました。
こうすると、間接照明できれいな陰影がみられるのです。 |
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本や雑誌は日々増え続けていきます。 というわけで、我が家での収納の問題は本をどうするかです。
コンテナーやダンボールに詰めてしまっては、二度とどこにあるのかが分からなくなってしまいます。 本好きの私たちは、いつでも好きな本にアクセスできる状態でいたいのです。 狭いマンションの中、小さな場所を見つけては、本棚にしてきました。
玄関も例外ではありません。 ニッチの横のスペースに洋書と海外のインテリア雑誌用の本棚をつくりました。
A4の厚い本を載せてもたわんだりしないように、厚い板(38mm)で横板を作ります。 ホームセンターで長い米松をカットしてもらったので、低予算でできました。 ウォルナット色のオイルステインを塗って、ちょっと重厚な雰囲気を出してみました。 漆喰の白とあっていると思います。 |
01のところの一番上の写真で紹介したように、引っ越してきたときの我が家のドアは、面白みのない無機質な色でした。 そこで、クラシックなイメージのあるクリーム色のペンキを塗り雰囲気をかえました。 少々むらになってしまいましたが、あまりきにしていません。 細部の仕上げよりも、全体のイメージを重視したいと思います。 |
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